歴史的アル中の発案でノーメル賞受賞! IPA誕生の感動秘話 〜失敗からの名作〜
どーも、こんばんは。
お久しぶりブリューイングです!
どーですか、みなさん。ブリュってますか?
相変わらず、 ビールに酔っているともぞーでございます。
最近Twitterで日本のクラフトビール好きの方や、ブリュワリーの方と繋がることができとても楽しいです。
日本で飲んでいるクラフトビールの写真を見たり、コメントをいただいたり。情報を交換してます。ビールで繋がるっていいですね!
さてさて、
イキナリ質問ですが
そもそも、IPAってナニ…?
ドキっ!
し、知らにゃい。。。
でも、今更聞けない、、、。この場は知ったかぶっておこう。
って人も多いはず。
なので今回は簡単に、すごく簡単に説明します。
酒場のうんちく程度に
どうぞ 。。。
第一章・IPAの正体。一体なにモノなのか?
・粋なハイカラ飲料
まずはIPAからおさらい程度に。IPAの読み方は(アイ・ピー・エー)
IPAは、今アメリカで最も人気があるビールのスタイル。
もちろんとも蔵も一番好きなスタイル。スタイルって要は、ビールの種類のこと。つまりビールの造り方だ。
子曰く、この地球上に存在するビールのスタイルは実に100以上。
世界中でクラフトビール・ブームの火付け役となったIPAは、
今日、アメリカのクラフトビールの醸造所で、最も多く生産されているビールのスタイルだ。
最近、日本でも流行っているIPAは、India Pale Ale(インディア・ペール・エール)の略称。ペール・エールは聞いたことある人も多いはず。これも世界中で人気なとても古い歴史あるビールのスタイルの一つなんだが、
そのPale Aleから派生したのが、ハイカラで粋なおビール、IPA
ペール・エールは日本でも手に入りやすい。Bass Pale Aleは日本でも人気だ。日本で輸入ビールってめっちゃ高いが、とも蔵もたまに成城石井で買っていた。
まだ飲んだことないって人は、是非吉祥寺のハモニカ横丁のバナナ・バーに行って飲んでほしい。
学生の頃よく入り浸った超ディープな 『THE・吉祥寺』感満載の味のあるバーだ。今もやっているか分からないので、確認してから行くことをオススメする。
・IPAの味の特徴
・アルコール度数がすこぶる高い
・ホップやアロマの香りが強烈
・IBUが高い(極端に苦い)
・すぐに酔っぱらう
つまり、
IPAってクセがスゴイんじゃ〜!
第二章・IPAの誕生秘話。アル中の発案
・IPA誕生の時代背景とプロレス愛
IPAが誕生したのは、遡ること1700年代イギリス。
めっちゃ昔よねー。300年くらい前のことだ。
意外にも、イギリス人によって生み出された。当時、英国で最もポピュラーなビールはペール・エール。ペール・エールの歴史はとても古い。
100あるビールのスタイルの原点を辿っていくと、『エール』と『ラガー』の二大巨頭に行き着く
これはプロレスに置き換えた方が分かりやすいかもしれない。
力道山時代の日本プロレスから2つに分裂し、
アントニオ猪木率いる『新日本プロレス』と、ジャイアント馬場率いる『全日本プロレス』に枝分かれしたようなものだ。
なるへそね〜。そーきたー?
ペール・エールがアントニオ猪木だとすると、ラガーはジャイアント馬場だ。
ちなみにとも蔵は幼少から大のプロレスファンだ。2大巨頭でいうと、新日派。
長州、天龍、藤波生まれ、闘魂三銃士育ち。小学生から高校生まではお年玉で、毎年1.4闘強導夢(東京ドーム)へ足を運んでいた。
猪木さんと一緒に1,2,3 ダー!をしなければ新年は始まらない。
一番好きなレスラーは武藤敬司
とも蔵は、2年前の天龍源一郎の引退試合のためにテリーとドリー、スタン・ハンセンと共に、アメリカから日本へ帰国したほどのプロレスおたくだ。
そう。とも蔵のおたくの原点はココ。
・インド洋で船中八策
この時代背景としては、イギリス東インド会社の時代。イギリスはインドを完全に支配していた。ヨーロッパ諸国がこぞってアジアの国々を植民地化していた時代だ。
世界史は得意ではないので、細かいとこは突かずにこれくらいにしようじゃないか。
ゆるく生きたい。。。
イギリスとインドももちろん貿易をしていたわけだ。だもんでイギリスから貿易船に乗ってインドへ行くイギリス人は多かった。
突然、失礼っ。
ここからは実話に基づくフィクション仕立てで説明したい。
イギリスからインドへ向かう船内。
船員A: 『てかさー、ぶっちゃけ船ん中って、暇じゃねー?』
船員B:『わっかるわー。やることねーし。海見ても15分で飽きるっしょ。』
船員A: 『せめてさ、船で快適にビール飲みてーよな。』
船員B:『確かに。俺も家からビール持ってきたんだけど、全部腐っちゃって。』
船員A: 『そーなんだよ!この暑さじゃインド着く前にビール腐っちまうぜよ。』
船員B:『こんなんじゃ、灼熱のインドでビール飲むのは夢のまた夢だな。』
イギリスからインドへ向かう航路。
船に積んだビールは暑さによって全部腐ってしまうほどの灼熱地獄だった。
船員A: 『でもさ、なんとかして船上やインド着いてからビール飲みてーなー。インドってマジ暑いだけで何もやることねーじゃん。あとあの見た目グロテスクなあの定番のフード。俺ぶっちゃけ口に合わないんよね。』
船員B:『まービールは無理だね。インドでビール。そんなのはおとぎ話の世界だな。』
船員A: 『ホントにそうなのかな。なんかきっといい方法はあるはずだよ。』
船員B:『時間の無駄だ。諦めろ!さっ、チェスでも勝負するか?』
船員A: 『絶対無理ってことはないはず。出来ない理由をあげるんじゃなくて、できる方法を考えたい。』
船員B:『好きにしろ。相変わらずおまえはアル中だな!』
それもそのはず。
インド往復だけでもかなりの日数はかかるし、インドで仕事終わりに彼らはビールを堪能したかった。
しかし灼熱のインド。輸送している船の上でビールは尋常でない暑さで腐ってしまう。でもどうにかしてインドでの娯楽としてビールを飲みたい。
もうアル中の聖域だ。。。
しかしスマホのない時代、ビールくらいしか楽しみはなかったんだろう。
それに、スマホがあったらGoogleに聞いて、とっくにどっかの誰かが解決しているはずだ。
・歴史的アル中の発案でノーメル賞受賞
それでも諦めきれない船員Aは一人で考えた。
当時イギリスでビールと言ったらペール・エール。でもそれだとインドへ輸送中に腐る。腐らないためにはどうするべきか…?
船員A: 『そーだ、ホップを大量に入れて、もっと醗酵させよう!したらあの暑さでもきっと腐らないはずだ。』
このようにして、どーしても船上とインドでビールを飲みたいアル中のA氏は唯一の解決策を見つけ出した。
船員A: 『あとは肝心な味だ!これがうまくいったらイギリスのみんながインドでビールを飲〜める時代がくるぞ!』
船員A: 『たちまちイギリスとインドのみんなから称賛され、人類初のノーメル賞を受賞できるはずだ!』
そう。解決策とは、
ホップをもっと多く入れ、醗酵時間を長くさせることで腐りにくくする
しかし、その代償として
ホップを大量に使用した結果、アルコール度数が格段に高くなったわけだ
こうして生まれたのが、IPAだ。
イギリス人がインドへ向かう船や現地のインドで飲みたかったペール・エール。
これを知れば、なぜIndia Pale Aleと呼ばれるか納得できるだろう。
つまりIndia Pale Aleは、インドのペール・エールなわけだ。インド用ペール・エールと言ってもいいかもしれない。
どの時代もお酒は人々の生活において必要不可欠なものだ。
どうだろう、我々はお酒に対してもっと敬意を払うべきではなかろうか。
『衣食住』と分類されるが、カテゴリーをもう一つ増やすべきだ。
私が内閣総理大臣になった暁には、『衣食酒住』という4カテゴリーにすることを提案する!
これが私ともぞーのマニフェストだ!
日本列島肝臓論!
第三章・クセがスゴいビール。失敗からの名作
・船の上ではじめてIPAを飲んでみた
船員A: 『これで大丈夫なはず!船の中でも、インドでも腐らずに飲めるぜよ!』
船員B:『ホントかよ。信じられないな。』
船員A: 『これ、今から飲むとこ動画で撮ってくれる?YouTubeにアップするから!』
船員B:『なんだよ、それ。YouTuberになりたいのかよ、おまえ!』
船員A: 『イギリスの夜明けが来るかもしれない。撮らずにどうする!』
そして世界初。人類初。はじめてIPAを船の上で飲んでみた。
船員B:『なんだこれ、マズっ!』
船員A: 『うおっ。開けた瞬間、ニオイもくせーし。なんだこりゃ!?』
確かにそうだった。
ペール・エールがスタンダードの飲み物だった時代だ。
尋常じゃない量のホップを使用することで、匂いも味も強烈。
しかもアルコール度数が高いときた。
今まで経験したことのない"クセがスゴイ味"に、絶望感漂う二人。
ダメだ、失敗だ。
もうインドで美味しいビールを飲むのは諦めよう。
他の船員たちも試したが、誰もがそう思った。
それから数週間後...
インドからイギリスへ帰る船内。
船員A: 『そっかー、ダメかー。他になんかいい解決策ないかなー。ここで諦められるほど、俺は酒嫌いじゃないんだ。』
船員B:『うーん。。。あのさ、、、ぶっちゃけていい?』
船員A: 『えっ。なに、ナニ? 怖い。』
船員B:『今さ、あのビールって残ってたりする?』
B氏は続ける
船員B:『実はさー、あんだけ不味いっていってたゴメンなさいなんだけど、今ちょっと飲みたいかも。。。』
船員A: 『マジ? やっぱり? だよねー、俺も実は数日前からちょっと恋しくてさ。』
船員A: 『でもあまりにこんな大人数に不味いだの失敗作だの不名誉だの、けちょんけちょんに言われたからさ。なかなか言い出せなくて。だからビール瓶はインドで全部捨てたんだ。』
船員B:『そうだったのか。俺、意外とあの味、好きだった、、、、、かも。。。』
インドからイギリスへ向かう不味いと思っていたあの味のことを思い出す。
なんか、クセがあったけど、あの味恋しいな。。。
それはこの二人だけでなく、他の多くの人も思っていたようだ。
このようにして、最初は口に合わなかったクセのスゴいビールに誰もが虜になり、
India Pale Aleとして新たなジャンルを旗揚げしたのだった。
これは、分かりやすくプロレス団体で言うと、
『新日本プロレス』から枝分かれした『UWF』のようなものだ。
新日の反猪木派がクーデターを起こし、前田日明、グラン浜田、ラッシャー木村を中心に立ち上げたUWF。後に高田延彦もUWF加入することになる。
こうした、アル中の最後まで諦めないビールへにかけた想い。
その熱い想いが、インドの暑さに勝ったのだ。
おっ!?
そのA氏の努力と功績がイギリス、そしてインド、それから世界中で認められ
歴史的アル中の船中八策は、ノーメル賞を受賞したのだった。
ちなみに。。。
さっきチラっと触れたUWF。
ともぞーはUWFを支えた『Uの魂』と称された"山ちゃん"こと山崎一夫の引退試合にも、足を運んだ。
引退試合となると、ついついチケットを買ってしまう。
子供のことから見ていた選手がもう二度と見れないとなると思うと、なんか切なくなるし、今まで感動をありがとう伝えたい。
そして涙の10カウント・ゴングは参加したい。
ともぞーが今までに行った引退試合は、
パッと今思い出せるやつで
天龍源一郎、マサ斎藤、小橋建太、山崎一夫...
あとは、獣神サンダー・ライガーにシューディング・スタープレスで負けて、いきなりマスクを脱いじゃった3代目タイガーマスクこと金本浩二。
プロレスではないが、PRIDEのリングでロシアの大砲、イゴール・ボブチャンチンにボッコボコにされて試合終了後、マイクでいきなり引退を宣言したエンセン井上。
プロレスはもちろん、総合格闘技も大好きだ。
クリンチを理解し難い自分は、ボクシングとK-1は好きになれない。
最終章・なぜ人々はIPAにハマるのか?
・ともぞーがIPAに出会った日
クラフトビール探検家のとも蔵ですが、ここではじめてIPAに出会った日のお話。
とも蔵が〜、IPAに〜、出会った〜!
by とも蔵のLAゆるるん滞在記
実は私ともぞー、最初はIPAが苦手だった。
とゆーか美味しいと思えなかった。
衝撃事実っ!
そもそもともぞーとIPAの出会いは、ビール好きのアメリカ人の親友からの紹介。
その友人に『IPAはカリフォルニアのビールだぜ!』
『IPA飲まなきゃ、カリフォルニアンじゃねーぞ!』
と説かれ、
飲むも苦いわ、臭いわ。
正直、最初の印象は
マズっ!
なんやこれ、
教室の窓際にかかってる、疲れきった雑巾クセ〜なっ!
しかし、その数か月後。
なぜかあの苦くて臭い味が恋しくなる。。。
それからすっかりIPAの虜。
カップスターのように、食べたその日から虜にはならなかったが、数ヶ月後に虜になりましたっ!
はっ、ふっ、ほっ!
むしろ、IPA以外のビールは味が薄すぎて、パンチもなくて飲んでも美味しいと思えない今日この頃。
そう、ともぞーは完全にIPA奴隷と化したのだ!
この衝動は、
数年前の、『芋焼酎革命』にも似ている。
昔は焼酎といったら麦。芋焼酎が臭くて全く飲めなかった。それも長い年月。臭いだけで吐きそうなくらい。でもいつからか、焼酎は芋以外受け付けなくなった。
思えば、『ウィスキーの神様もうスコチだけ事変』の時もそうだった。
最初は甘くて飲みやすいバーボンばかりだった。スコッチなんて薬っぽいし臭いキツいし、全く良さが分からない。でもいつからか、バーボンは受け付けなくなった。
そこで自分なりに考えてみた。
IPA。芋焼酎。スコッチ。クセがスゴイ。。。
んーー、なるほど。
その答えはすぐに見つかった。
舞台は、生徒たちが帰った放課後の教室。
担任の先生が夕日の差し込む教室の黒板の前で、のどごし学園を卒業していった卒業生たちを振り返る時のシーンだ。
そーいや、あの席にアイツは座ってたなー。成績は優秀、全く手のかからないとても真面目な生徒だった。彼女は生徒会長もしていたなぁ。
あれ?でも、名前なんだっけ?
おかしい、忘れるはずがない。でも出てこないぞ。
ここまで出てきてるのに。。。あーーーー、ダメだ。
自分でもなぜだか分からない。
不思議なことに、こういったセンチなシーンで思い浮かべる事が多いのは、
手のかかった不良グループのヤンチャな加藤
え、名指しっ!?
どうやら、生徒たちもビールも同じことが言えるのかもしれない。
優等生な味わいよりも、クセが強い変わりモノの方が印象に残り、いつまでも忘れられない味になるのだろうか。。。
酒という字は、 さんずいに酉(とり)と書いて酒となる。
完